アスリートキッズの生活1

学校だけが全てじゃない

現在10歳の男の子(P1)と8歳の女の子(P2)を持つ日本人母のアムステルダム・キッズアスリート生活を綴った独り言です。

P1の専門は自転車。自転車を乗り始めたきっかけは父親がアムステルダムで自転車業をしていることもあるが、1歳半から自転車を乗り始め驚くべきバランスと鋭い観察力でロードバイク、マウンテンバイク、ベロドローム、BMX、一輪車を乗りこなし、日々技の習得を楽しんでいる。

P2の専門はダンス。2歳から幼児ダンスを始め、クラッシックバレエ、モダン、シアターダンスを経験後、今はストリートダンスと新体操の練習に日々取り組んでいる。即興で踊るのが大好きで柔軟な体が自慢。

二人はオランダのモンテッソーリ式小学校に通っており、学校が終わるとそれぞれの活動に励む。例えば火曜日はP1は所属するサイクリングチームとの練習があり、P2はストリートダンスの練習がある。わたし一人では送迎ができないので旦那が仕事から早めに帰って来てP1の練習に連れていく。木曜日はわたしが外で仕事があるので、旦那が学校から子ども達のお迎えし、P1が自転車を競技用に乗り換えて、P2をバクフィッツ*に乗せて12キロ離れたP2の新体操の練習場まで連れていく。その後P1を自転車の練習場まで連れて行った後にそれぞれ練習が終わった子ども達を迎えたあと家まで帰るというハードなスケジュール。そして週末にはP1の自転車レースがあるので旦那がオランダ各地にP1を連れて行き、P2は家でフリーダンスを楽しんだりトランポリンに行って技を特訓したり。P1のレースのシーズンになると家族4人で揃う日がほとんどないという状態。それでも子ども達のスポーツをサポートしているのは、スポーツを通じて学校では得られない貴重な経験をしているからである。

例えばP1は学校では控えめで皆の前で発表するのは苦手。友達は多い方ではなく、少人数の親友とだけ遊ぶタイプ。学校であまりハツラツとしていないので、一時は学校に相談してシャイな子どものためのプラグラムに参加させたりしていた。

自転車関係の仲間の中でのP1は少し違うようだ。P1は7歳からオランダの自転車レースに参加しているため、今ではレースで会う顔見知りが多い。レースが終わるとお互いの自転車の技を見せ合ったりおしゃべりをして楽しそうである。レース自体は40分くらいなのだが、それ以外はず〜っと遊んでほぼ半日を過ごす。P1の性格はこのグループ中でも大きく変わることはないが、P1がレースで1番になったり難しい自転車の技を練習していることを認めてもらっているようだ。そして自分ができない技をする友達のことを目をキラキラさせながら話してくれることもある。自転車という共通の興味から友達になったが、その他の違いもお互い受け入れられる仲間になっていったようだ。レースに出場し始めて以来そこから得る自信が学校生活に少しずつ影響しているのを感じる。自分のクラスに同じように遊ぶ友達がいないからと誘うのを止めてしまったP1だったが、今では放課後に学校の友達とスケボーパークにいく約束をしたり、週末に学校外の友達とBMXコースに行く約束をしたり忙しい。学校で自転車好きがいないおかげで友達の幅がより広がったようだし、学校以外の友達も作るようになった。

P2についてはどうか。P2は今では社交的でおしゃべり好きな明るい性格だが、小さい頃はオランダ語でうまく表現できず、クラスではとても無口だった。自分が注目の的になるのを避け、何をするにも恥ずかしがっていた。2歳になってから近所の幼児ダンスに通い始めると、音楽にあわせて踊ることを楽しみ始めた。3歳の頃のお気に入りは白鳥の湖。長いダンスをビデオを観ながら真似したり、3時間近くあるバレエをシアターで鑑賞したり、好きなことにどっぷりはまっているようだった。4〜7歳は色々なダンスを体験させていたが親として少し物足りない気がしていた。というのも、ダンスを習うとどこでも学年末に発表会があるのだが、人に見せるために集中して練習するチャンスが1年に1回の発表会前だけなのだ。もちろんP2は自分なりに完成させたダンスを披露してくれるのだが、いつも緊張感を持ってダンスをするとどれほど伸びるのだろう?コンペに出るならP2はもっとやる気が出るんじゃないか?

その思いからP2に勧めたのは新体操。本人も体操と新体操の体験レッスンを受けて新体操が気に入ったようだった。新体操はかなりの柔軟性が問われ、音楽のリズムをつかみ柔軟に踊りつつ、かつボールやリボンなどの道具も使いこなさないといけない。P2にとっては今までの経験の総合であり、しかも選ばれれば大会に出場するチャンスもある。P2はリクリエーションレベルのグループからスタートしたが、柔軟性を認められ大会に出場できるレベル1にすぐに上がった。それでも練習は週に2時間しかないので、家で毎日のように自主練習している。そして学校の自由発表では自分で考えた創作体操を一人で披露するほど自信がついたようだ。

このように好きなことから発生する自信が子ども達の発達に大きく関係していることがわかる。私自身小さい頃はピアノ、手芸、料理などスポーツ以外のアクティビティーしか手軽に参加できなかったが、それはそれで楽しんだし器用になったと思う。しかし私の幼少期は競争や何かを達成できる環境がなかったし、自ら進んでしようとは思わなかった。しかし我が子の経験から子どもには少しの緊張感や競争があるとさらに伸びると確信したのである。今我が子に良い環境を整え十分な精神面の成長が感じられるので、学業は学校に任せるとして、母親の私は食事や健康面でのサポートに徹している。