オランダの子供とのプロジェクトも終わりなので、ヘンリーと話し合って家庭でずっとオランダ語で喋っていたのを英語に統一することにした。特に夕食時はパスカルが言葉を覚える大事な時間なのでその時は特に英語にしようということになった。
それから数週間のうちにパスカルはどんどん言葉を覚えていて、日本語と英語の両立(+オランダ語)が難しくなりはじめた。もちろん私がパスカルに話す時は絶対日本語なのだが、ひとつの物に対して日本語と英語の名前を教えるのはちょっと難しい。例えば「羊」と日本語で言えばパスカルは理解しているし「sheep」とパパが言っても理解しているのだが、自分で「sheep」と言えても日本語の「ひつじ」を何回教えてもまだいえないでいる。これはどのバイリンガル、トリリンガルの幼児も通る道のようで、それでも負けずに日本語で通すとママと話す時は日本語、パパと話す時は英語に自動的切り替わるようになるらしい。
バイリンガルに関する本はいっぱい見かけるが、トリリンガルに関しての本はなかなか見当たらない。そんな中がんばって探して注文した本がかなりよかったのでお勧め。北 村 崇郎さんと奥様の光代さんが日本に住みながら英語とスペイン語を息子に教える実践記録「ヒロシ、君に英語とスペイン語をあげるよ」。お二人は語学の教員なので、ヒロシ君の言語の教育に関してかなり厳しくしつけられたようだ。パスにもこの本を参考にして実践できそうなことはやってみるつもりである。
しかし驚くのは集団生活内で覚える言葉の早さ。パは週に2回しか託児所にいってないわりにたくさんのオランダ語を知っている。「イヤイヤ」はまずオランダ語で覚えた。きっと他の反抗期にはいっている子供から習ったのであろう。他に集団生活で必要な用語「どうぞ」や「食べ物」など、そして動物の名前もオランダ語で言われても理解できるはずだ。なのでオランダ語に関しては学校がはじまる4歳からでも十分間に合うし、2歳半からは遊びのグループにも定期的に通わす予定なのであせってはいない。
パスリンのボキャブラリーは動物や乗り物の鳴き声や音をまねする事からはじまったが、だんだんその名前を覚えるようになって増えていった。いまでは私たちが動物の名前を言うと泣きまねや物まねをしてくれる。それをいろんな人に披露してくれるのでそれもかわいい〜♡ ウサギの時は飛び跳ねて象の時は鼻から手を伸ばして「(ぱ)お〜ん」と言い、ライオンの時は片手をあげて「ガ〜」と言う。そしてスカンクの時は鼻をつまんで「い〜う」(英語で臭い時の表現)、、、こんなのを覚えさせたのはもちろんパパ。
他にもおもしろいパスカル用語はいっぱいある。
motorcycle= も・の・の
fire engine, police car = ぴーぴーぴーぴー
helicopter= あ・ぴ・ち
peanut butter= ぴ → ぴやぱ〜
電気のスイッチをつけること= ぴ
食べ物がなくなったとき= あぷ(オランダ語)、ない〜
bicycle= が・が・が → ば〜ちこ
Pascal= ぱ〜ち
乾杯= きゃっぱ〜
ごちそうさま= ま〜
見ること= みんみ〜
パスカリンは気に入った音の言葉を関係なく続けて言うのがたのしいようで、今の流行は「ぴやぱ〜」(ピーナッツバター)である。興奮するとこれを大声で叫びながら何回も繰り返す。