2歳半にしてようやくパスカルの言葉の爆発期がやってきた。パツは3カ国語を習うから覚えるのは遅いだろうと覚悟していたので同じ歳の子供達がぺらぺら喋るのをみても焦らないようにしていた。私でさえまだ3カ国語目が上手に喋れないのに。。そう思うと2歳半で3カ国語を使い分けれるようになったパスカルは早い方だと感じる。
何がきっかけで急に喋るようになったのかわからないが、きっと託児所の影響だろう。はみがきもあんなに泣き叫んでいたのに、託児所の2歳児クラスにかわってはみがきをそこでしてもらうようになってから家でもおとなしく口をあけるようになったのだから、集団生活の影響は大きい。いつもよりたくさん喋るようになり、私たちが喋るのをよくまねするようになり、それを完璧に記憶するようになった。そして私に喋るとき、パパに喋る時に言語を完璧に使い分ける。例えば食事中に消防車の音がするとパパに向かって「Papa, fire engine!」そして私の方を向いて「ママ、消防車!」と同じ事を2カ国語で喋る。ボールやクリスマスなどの日本語英語の発音もちゃんと日本語的にはっきり喋り、英語でも正しい発音で喋るから面白い。 言葉の爆発期にはいってからやっと文章が言えるようになった。はじめに英語で文章が言えるようになり、しばらくすると日本語でも言えるようになる。パツは英語の語彙が一番多いので英語で習った後に日本語でも習うという順番になっているらしい。パパも細かい表現を教え込もうと今はfall offとfall downの違いを特訓中。私も細かい英語の表現をパスカルと一緒に習ったりして。日本語でも一緒で、パパがパスカルと共に日本語を習ったりしている。。。すぐに子供の方が言葉が上手くなって一緒に学べなくなるんだろうけど。
オランダ語はどうかというと、パツがどれだけ喋れるのか実はよくわからないのだ、というのも家ではオランダ語は一切出て来ないので。託児所で習ったオランダ語を家で使うとすぐに英語と日本語で教えてもらうので、さっそく使い分けるのだ。託児所の人からも最近パツがよく喋ると聞くので、英語や日本語が交じっているのかと思うとそうではないらしい。確かにGを発音するときオランダ語特有の喉の奥から出すような発音を上手にする。最近家でオランダの歌をよく歌っているのでパツのオランダ語レベルが垣間みれるのだが、面白いまちがいはあってもそんなにかけ離れてはいない。子供だから間違えて歌っているのは当たり前だろう。
オランダ人に話しかけられたら、たいがい返事をしないから緊張してるからかと思っていたのだが、ヘンリーの店ではそうではないらしい。最近土曜日は元気なパスカルを朝からヘンリーの店に連れて行ってもらい遊ばせるようにしている。寒い冬に暖かく乾いたところで自転車に乗れる場所って店くらいしかないし、私も少し用事ができて助かっている。パスはときどき店で9時から18時まで居着くのだが、それができるのも店にいろんなお客さんがきて変化があるから。同い年の子供が来たら一緒に自転車にのり、背の高い人が来たら股の間をくぐって遊び、犬が来たらなでて遊ぶ。パッツは小さい頃は笑い声で泣くほど繊細でパーティーで大変だったのだが、今ではパーティーに行くのが好きでどんな大人にも気兼ねしない。さすがに店に来ていたパスと同じくらいの子供をさしおいてその子のお母さんの膝上で遊んでいるのを見た時は止めたが(笑)自転車レースのまねをしたり片手で自転車に乗ったりして、自転車の腕と社交性をぐんぐんあげているのがパスカル。
ピアは今8ヶ月になって落ち着いたが、7ヶ月目は眠りのパターンが崩れて大変だった。夜中の2〜5時の間に必ず目覚めておっぱいをあげてもなかなか眠りにかえらなかったのだ。仕方なく眠くなるまで遊ばせたりしていたけど時には2時間も起きていることもあった。昼寝を少なくする事で解消できたが、ハイハイをまだしなくて運動量が少ない事にも関係しているようだ。ピアはなんでもおすわりの姿勢でこなす。遠くのおもちゃも座ったまま器用にすこしずつ移動し最後には手に入れる。ヨガマスターもびっくりのべったり前屈でおもちゃをとったりもする。このようにうまくすわったままこなして満足するのでハイハイする必要がないのだ。
今では技を覚えておもちゃに手が届くので少しは落ち着いてきたが、ピアは泣いている事が多かった。寝た状態で過ごすのが嫌いでよく泣いていたしおすわりもできないからだっこするしかなかったのだが、そうしていると今度は託児所で難しくなってきたのだ。5ヶ月目から託児所に週2日行かせることにしたのだが、託児所の人が抱っこしてないと泣いていた。なので午前中だけ預けて慣れてきたら時間を長くするようにしていこうと話し合ったのに、1ヶ月後に午前中だけでも手がかかるからといって週に1日に減らせないかと言われた。せっかく通い続けた託児所を減らして後になってピアがすんなり復帰できるとも思えなかったが、託児所の人の苦労もわかるので週1日に減らすしかなかった。託児所の人に言われたのでよく泣く子の本を探して読んでいるのだが、この本は託児所の件で自分の子育てに自信を失った自分を元気つけてくれるので助かっている。このシアーズ博士夫妻の「ベビーブック」は辞書くらい分厚い本で、現役小児科医で8人の子育てをしたドクターシアーズが調査と診療所での体験を基に書いているのであやふやな情報ではない。それに西洋人なのに添い寝、添い乳やおんぶをすすめたりと、私たち日本人からすれば普通の事を良い事だと主張しているのがうれしい。生まれてすぐに赤ちゃん部屋で一人で寝かせるオランダ文化で、抵抗を感じながら自分がいいと思う子育てをしてきたが、ようやく自信が持てるようになった。そして私がどんなスタイルで子育てをしていても口を挟まない主人に感謝だ。
今は病気でさらに泣いているピアちゃんなのだが、だっこで泣き止むならそうするしかないのだ。いつまでもだっこできるわけではないので一時的な肩こりもどうってことない。