9月のオランダは展覧会オープニングの嵐で、毎週末が誰かのオープニングをやってる状態である。そんななか、私とパスカルが参加した「A Soothing Song」のオープニングは木曜日の夕方Bijlmerというアムスだけどちょっと遠い場所だったけど家族で行ってきた。パスカルと私のシーンがフライヤーにも使われていたのでちょっと義務と、Bijlmerという地区にも興味があったので。Bijlmerはいわゆる歴史的なアムステルダムの町並みとは全く違う雰囲気の街で、住宅やショッピングセンターを作り力を注いでいるが犯罪が多く、特定の人種が住む地区のようにみられている。オープニングに誘った友達の中には「作品はきれいで見たいけど私はBijlmerには行かないから」とはっきり断った人もいるくらい。
私は仕事の後メトロで、パスカルとパパは家から自転車をこいでImagineICというギャラリーでおちあう。
スピーチの前にまずは作品を拝見。
インスタレーションが設定されている真っ暗な通路を抜けると目の前に私とパスカル写っているスクリーンが目に入った。
a still from art installation” A Soothing Song” by Monica Blok and Hadas Itzkovitch
Hadasからパスカルはカメラ目線でニコニコしててすごくいいショットだったと聞いていたけど、ほんとにニコニコしている。カメラが珍しかったんだろうな〜
このインスタレーションは12人のオランダに住む外国人の母とその子が参加し、古いオランダ絵画のような設定の家のなかで母が自国の子守唄を歌いながら子供をあやすシーンを丸く設定された12個の別々のスクリーンに映し出すというものだ。それぞれのスクリーンに設置されたヘッドフォンからは母親が歌う子守唄が聴ける。
双子をもつ母親もおり、ずり落ちそうな二人を抱えながらがんばってるお母さんをみるだけで泣けそうになった。
何度見ても「母と子」の姿は美しい。母親がどの国籍であろうとどの国で暮らしていようとそれは変わらないし、皆そのように育てられてきたということをアーティストたちは伝えたかったのだと思う。そしてそれを特にBijlmerという地区でみせることに意味があるのだろう。
展示をじっくり見た後、キュレーターのスピーチ、花束贈呈、音楽、飲み食いを存分に味わったパスカルは病気だったにも関わらず始終ご機嫌。家に帰ってからの方が不機嫌だったくらいだ。